いつでも手軽に美味しいお水を飲むことが出来るウォーターサーバーは本当に便利です。ウォーターサーバーのお水は、どこのメーカーも特殊なフィルターと殺菌技術により、きちんと浄化されているので清潔です。さらに天然水のウォーターボトルの場合は、ミネラル成分も豊富です。
最近は「サーバーレンタル料やメンテナンス費用は無料!月々のお水代のみで利用できます!」というウォータサーバーの会社もみかけます。ただ、本当にメンテナンスは不要なのか?お水代だけしか料金はかからないのか?このあたりはきちんと調べておく必要があります。
メンテナンス料金が無料のウォーターサーバーにはどんなデメリットがあるの?
メンテナンス費用が無料というのは一見嬉しいですが、注意しなければならないのは、故障時に毎回部品代がかかるケースもあることや、故障などのトラブルの際に料金を徴収されることです。
有料メンテナンスを行っているメーカーは、やはりメンテナンスやサービスの質も高くなります。具体的には、定期的にウォーターサーバーのメンテナンスの実施と部品の交換があったり、ウォーターサーバー本体の交換をしてくれたりします。メンテナンスをどこまでしてくれるのか、サービスはどのようなことまで対応してくれるのかを使用する側は知っておかねばなりません。
メンテナンスフリーのウォーターサーバーはどんな仕組みになっている?
メンテナンスフリーのものは、
- 空気や雑菌が入らないように、工夫されたウォーターボトルを独自開発
- ウォーターサーバー本体に、お湯を循環させるなどの自動クリーニング機能を付属させる
といったことを会社が行っています。また、メンテナンスフリーをうたいつつも、手動でボタンを押してクリーニングを開始する必要があるシステムになっているものもあります。
自動クリーニング機能がついているウォーターサーバーも、有料で交換可能
自動クリーニング機能がついたウォーターサーバーも、希望すれば使用期間に応じて、有料でウォーターサーバー自体を交換することもできます。
メンテナンスフリー≠完全放置OK! まったくメンテしなくていいわけではありません
「メンテナンスフリー」となっているメーカーも多いのですが、注意しなければならないのは「メンテナンスフリー」となっていても「メンテナンス不要」という意味ではないということです。
自動クリーニング機能によって清潔に保たれるのはあくまでもサーバー内部の清潔さです。通常使用する際はウォーターサーバーの外側面、ボトルの設置口や給水口や本体・背面にほこりがたまったり汚れがついたりしますので、こまめに清掃する必要があります。
大手ウォーターサーバー5社のメンテナンス方法と料金比較
アクアクララ | クリクラ | コスモウォーター | プレミアムウォーター | うるのん | |
---|---|---|---|---|---|
水の種類 | RO水 | RO水 | 天然水 | 天然水 | 天然水 RO水 |
水の料金2L | 1296円 | 1350円 | 2052円 | 2116円 | 1385~1800円 |
最低注文単位 | 2本以上 | 2本以上 | 2本以上
定期配送 |
2本以上
定期配送 |
定期配送 |
送料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料~ | 無料
※北海道・沖縄は324円 |
サーバーレンタル料 | 1080~1620円 | 無料 | 無料 | 無料~1080円 ※種類により異なる |
無料~324円 |
容器 | リサイクル | リサイクル | 使い捨て | 使い捨て | 使い捨て |
メンテナンス料 | 無料 | 5400円/年 | 無料 | 無料 | 無料 |
アクアクララ
ウォーターサーバーメーカーでもかなりのシェアを誇るアクアクララ、メンテナンス料金自体はかからないのですが、毎月「あんしんサポート料」がかかります。この「あんしんサポート料」を支払っていることで、ウォーターサーバーの定期メンテナンス・故障時の対応・サーバー設置のサービスを受けることが出来ます。
「あんしんサポート料」はウォーターサーバーの種類により異なります。
・アクアアドバンスの場合:1620円/月
・そのほかのサーバーの場合:1080円/月
メリット
メンテナンスはまるごとウォーターサーバーを取り換えてくれます。持ち帰られたサーバーは、資格を持つスタッフが、工場でウォーターサーバーを分解し消耗品の効果や洗浄を行っているため、家庭に届けられるウォーターサーバーは常にリフレッシュされています。
デメリット
安心で無料のメンテナンスがある分、1年に1回のメンテナンスで毎月1080円払うので、年間では12960円と高額になってしまいます。しかし故障した際の修理で毎回お金を払うことや、その他のサービスがついていることを考えると妥当かもしれません。またボトル交換の際にウォーターボトルが重いので、女性や高齢者には注意が必要です。
クリクラ
クリクラは1年に1回メンテナンスが必要になり、メンテナンス料金は5400円です。
メンテナンスはまるごとウォーターサーバーを取り換えてくれます。持ち帰られたサーバーは工場にて専門スタッフにより1台ずつ清掃・洗浄・点検がなされています。冷水コックと温水コックは使用していれば汚れてくるということを想定され、メンテナンスでは新品に交換されています。その他、タンク内・ボトル差込口などきれいに消毒・洗浄されています。
メリット
クリクラはレンタル料、宅配送料が無料で利用でき、違約金・解約料・最低利用期間が一切ないという、ウォーターサーバーの暮らしを始めるには初期費用が少ないので気軽に試してみることが出来ます。
デメリット
メンテナンス料金が毎年必ずかかることです。またデザインが1種類しかないため、インテリアを重要視される方や、最近のスタイリッシュなウォーターサーバーを望まれる方には向かないかもしれません。
コスモウォーター
コスモウォーターは、独自開発の使い捨てウォーターボトルと、ウォーターサーバーに自動クリーニング機能のおかげでメンテナンスフリーとなっています。「クリーンリサイクルシステム」は48時間ごとにサーバー内部をお湯が循環して、常にクリーンな無菌状態を保ってくれるようになっていますので安心して使えます。
もちろんクリーニング中でも冷水を使うことは可能です。ただ「まったくお手入れをしなくても良い」というわけではなく、快適に使っていくためには、日常的にウォーターサーバー本体・冷水温水コック周辺を、清潔なふきんやキッチンペーパーでふきとるお手入れをする必要があります。詳しいお手入れの仕方は、メーカーホームページで動画にて詳しく説明してくれています。
メリット
コスモウォーターは女性でも楽に使えると話題の「らく楽スタイルウォーターサーバーsmartプラス」のサーバーがあり、その名前の通り、楽にボトルの交換が出来ることで人気です。
一般的なウォーターサーバーは、重たいボトルをサーバーの上部まで持ち上げて設置する必要があるのですが、この「らく楽スタイルウォーターサーバーsmartプラス」は、お水を足元のバスケットに入れて、片手でスライドするだけでボトルの交換ができるようになっていて、女性や高齢者にも簡単に楽に使えるように配慮されています。また故障時は、通常使用範囲内での故障・破損とメーカー側が判断した場合には、無料でサーバーを交換してくれます。その他は使用者側の実費負担となります。
デメリット
2年契約のため、2年以内の解約の場合は解約金がかかります。短期間利用の場合は注意が必要です。またお水の注文ノルマがあります。お水の種類によってノルマが違いますが、天然水のノルマは1か月で12L×2本、RO水のノルマは20日間で12L×2本となっています。1人暮らしや、家族の少ない方にはこのノルマはなかなか厳しいかもしれません。
プレミアムウォーター(旧クリティア)
プレミアムウォーターは、ウォーターボトルが給水されるごとに収縮していくペットボトルなので、空気が入らず衛生面で安心です。そのためメンテナンスフリーとなっていますが日々のお手入れは必須です。メーカーホームページにも、ボトル差込口周辺・冷水温水コック出水口・冷水温水コック周辺・水受け皿・本体・背面部分を、アルコール系衛生剤やキッチンペーパーなどを使って、日常的にお手入れをするように書かれています。
また「本当にウォーターサーバーの内部は清潔に保たれているのか」と不安になる方のために、「セルフクリーニングキット」が販売されています。キットの内容は「電解水8L×1本」「電解水を洗い流すために使用するお水12L×1本」「洗浄用ブラシ」「誤飲防止タグ」で、取扱説明書を見ながら各自で使用します。こちらは電解水を使い、サーバーの内部洗浄と、通水部分の除菌が出来るようになっています。
このクリーニングキットで、ほとんどの最近・ウイルスを死滅させることが可能で、除菌・消臭効果もあります。ほかの薬剤と比較しても即効性に優れ、残留性やにおいはほとんど残りません。価格は1750円(税抜)で、送料無料(沖縄・石垣・宮古島エリアを除く)で販売されています。さらなる安心のためにこちらを利用することもおすすめです。
メリット
まずおしゃれなデザインです。プレミアムウォーターのウォーターサーバーには、スタイリッシュデザインの「amadana」や「cado」とのコラボレーションモデルがあるのも大きな特徴です。特にamadanaモデルは、木製置台で質感にもこだわりがあり、その他のamadanaインテリアと合わせるとすんなりウォーターサーバーが暮らしに馴染むので、建築関係やインテリア業界でもとても人気があります。
デメリット
サーバーを設置してもらう際には設置料として8000円かかること、2年以内の解約時には解約金がかかりますので短期間利用の場合は注意が必要です。またお水の種別・地域によっては配送料もかかる場合があるので、事前にお住まいの地域の送料を確認しておく必要があります。料金支払い時は、クレジットカード決済の時は手数料がかかりませんが、口座振替を選択した場合は、月に200円の手数料が発生します。
うるのん
うるのんは、使い捨てウォーターボトルを使用していますので、メンテナンスは3年に1度となっています。メンテナンス時には無料でウォーターサーバーを交換してくれます。
「本当に3年で1度のメンテナンスで大丈夫なのか?」という声も多いのですが、メーカーより「社内実験で3年以上衛生的に使えることを確認していますので安心してご利用ください」という回答があります。また万が一給水時などに外気が取り込まれることがあった場合もフィルターを通すようになっているので外気に対しても対策済みでした。
メリット
お水について、1か月に2回放射能検査を実施していたり、ウォーターサーバー業界では珍しい「24時間対応の無料の医療相談」があります。 これはお水を通してだけではなく、使用するご家族を支えていきたいという気持ちがサポートになっていて、使用する側としてはとても嬉しいサービスです。
デメリット
お水の注文にノルマがあることです。1か月で、12Lボトルを2本以上頼まなければなりません。2回までスキップは(キャンセル)できるのですが、3回目のスキップからは、ボトル1本につき1080円の事務手数料がかかります。配送10日前までに連絡をしないと、キャンセルは不可になります。
1人暮らしや、家族が少ない方だとなかなかこのノルマは厳しいかもしれません。支払い方法は、代引きかカード決済のみとなっていますので、普段クレジットカードを使用しない人には、ハードルが高く感じるかもしれません。また、2年以内の契約時には解約金がかかりますので、短期間利用の場合は注意が必要です。
『メンテナンスフリー』は良いことだけじゃありません。自分の家にあったウォーターサーバーを選ぶのが大事!
まとめてみますと、メンテナンス不要なウォーターサーバーは、メリットとして「クリーンエアシステムなどの自動システムで、定期的に内部をクリーンに保ってくれること」「いつでも水がきれいな状態であること」「メンテナンスの手間が省けること」があります。
デメリットとしては「本当にそれだけできれいになっているの?」と内部の様子がわからないため、不安になってしまうことです。セルフメンテナンスで不安な方は、定期的にメンテナンスをしてくれるメーカーのほうがよいかもしれません。
ウォーターサーバーを使用する側としては、口に入るお水が衛生的に保たれているのは大前提であるため、各メーカーとも衛生的に保つように工夫がされています。またどこのメーカーでも日常的にする簡単なお手入れは必要とされています。いつも快適にお水を飲むためにも、メンテナンスだけではなく「ボトル交換時には定期的にウォーターサーバーのお手入れをする」など使用する側の意識も大切だと思います。